= ベイズ統計を使った生成点の検出 = == 目的 == 平面に垂直に磁場がかかった2次元平面内で、ある点(生成点)から複数の粒子が生成されたときに、この生成点の周囲に配置した検出器上の測定点の集合から個々の粒子の飛跡及び全ての粒子に共通の生成点を再構成する。このとき、問題を以下の2段階に分解できる。 1. 測定点の集合を一つ一つの粒子の飛跡に属するものに分ける(パターン認識) 1. 複数の飛跡から共通の生成点を求める このとき、生成点の位置を推定するためには、最小2乗法による飛跡の再構成と生成点の再構成を分けて行う方法があり長年用いられている。これに対して、ベイズ統計を利用した別の方法で測定精度を改善できないか検討したい。 N本の飛跡とそれに属する測定点が与えられたとき、これらの飛跡がある生成点から発生したと仮定して、それらの飛跡が観測された測定点を与えるモデルを構築して、飛跡と生成点のパラメータを同時に推定する。 * 2段階の推定: 点の集合から飛跡を再構成して、これらの飛跡を検出器周辺から生成点付近まで外挿して、生成点の位置を推定する。 * グローバルな推定: N本の飛跡と生成点の位置をパラメータとして、それらが観測された測定点を与えるものとして最適なパラメータの値を推定する。 * Bayes法と最尤法の両方があり得るか。 * 機械学習(RNN)による方法 == 定式化 == || Point || 点(座標) || || Hit || 検出器上の測定点(飛跡と検出器との交点) || || Track || 螺旋状の飛跡 || || Vertex || 飛跡の集合から求めた生成点 || || Detector || 角型の検出器 || === 最小2乗法による定式化 === === ベイズ推定による定式化 === === 螺旋飛跡のパラメータ === == 解析環境の準備 == === 初期設定 === この作業は一度だけ行えばよい。 作業ディレクトリを一つ用意する。ここではWORKとして手順を説明する。 {{{ cd WORK mkdir scripts sw dev analysis cat < scripts/setup.sh export SWDIR=WORK/sw export PATH='${SWDIR}/bin:${PATH}' export LD_LIBRARY_PATH='${SWDIR}/lib:${LD_LIBRARY_PATH}' if [[ $ROOTSYS == "" ]]; then setup_root6 fi EOF cd dev git clone https://github.com/tkono17/labpp.git mkdir build }}} === 毎回作業開始前にする設定 === {{{ cd WORK source ./scripts/setup.sh }}} === ライブラリ(TrackVertex)のコンパイル === {{{ cd WORK cd dev/build cmake ../labpp/Setups/trackVertex make install }}} == 課題 == === オブジェクトに慣れる ===